GDP比率債務残高が250%を超える国として有名となってしまった日本は、「国の借金が巨額」となり、少子高齢化により日本が稼げない国に没落、着々と衰退の一途をたどっているため、国がいつ破綻してもおかしくないと危機感を持つ人は少なくありません。
こちらはどのようにして国家は衰退してしまうのかを事例を交えてお伝えするコンテンツです。
現状の日本もそんな事例と似たり寄ったりでいつ破綻してもおかしくないと言えます。来るべき日本の国家破綻の危機を察知するコンテンツとしてご参考ください。
国家衰退の歴史や事例
国家破綻が起こる条件として、先進国の視点だけでなく、より広い視野でお伝えしようと思います。
他国による搾取
国が衰退していくには他国から搾取されるという要因も大いに関わりがあります。
大航海時代が幕開けして、戦争に勝った国が負けた国を植民地化するといった流れは世界の歴史で明らか。大航海時代とは弱肉強食を成す植民地時代の幕開けでもあるわけです。
戦争に負けた国は奴隷貿易によって収益化に至ることを知る一方、奴隷貿易が国力を衰退させる大きな要因であることに直面します。
奴隷貿易で歴史上一番有名となってしまったのはベルギーによるコンゴの搾取でした。
さらに詳しく
コンゴのゴム採取には生産量のノルマがあったとされ、量が足りなければ手を切断させられるという罰さえありました。
コンゴでは1885年に3000万人あったとされる人口が、1891年には900万人まで減少したと推定されており、2000万人近くが奴隷貿易の対象にされたと言われています。
ベルギーにおける奴隷制度の首謀者であったレオポルド国王は「ヨーロッパのどの国もベルギーがコンゴの奴隷貿易を肯定するだろう」といった言葉を述べています。
コンゴ王国は奴隷貿易の搾取により国力が根こそぎはぎとられた形になり、その後国としての立て直しが効かず「名前だけが残った王国」となってしまいました。
ではコンゴ王国がヨーロッパ諸国の奴隷貿易を強制させられたことだけ国力を衰退させたのかといえばそうとは言えません。
ココがポイント
コンゴの衰退は全権を掌握するコンゴ国王が人民を保護して国を守ることよりも「人民をヨーロッパへ奴隷として輸出した収益化」を優先させた結果起こったと考えられています。
もともとコンゴにはダイヤ・金・レアメタル・燃料・パーム油・ナッツなど豊富な資源があるにも関わらず、国王はそれを活用して生産性を挙げて富国を促すようなモチベーションはありませんでした。
コンゴの人民が奴隷としてヨーロッパに輸出されていたのは15世紀から20世紀初頭のころ。この間に情勢によって奴隷貿易を迎合する王と100%そうとは言えない王がいたのは確かですが、結果的に人民を奴隷として輸出したほうがはるかに儲かるという実感が大きかったわけです。
コンゴについては、他国による搾取に、国の実権者が乗っかって国を衰退させている例と言っていいと思います。
収奪的な経済かつ政治
国全体の繁栄を積極的に目指す国もあれば、「収奪的な制度を設けることである特定の人物だけが繁栄を独占することしか頭にない国」もあります。
この一点を考える上で北朝鮮と韓国の2国を挙げる以上にいい比較対象もないのではないでしょうか。
韓国は日本の人口の半分で5000万人。一方一人当たり名目GDPで言えば「日本が近い未来韓国に追い越されるのは確定的」になっているほど韓国の経済は活気があります。
分かりやすい韓国の産業として、韓ドラや音楽がありますね。
冬のソナタあたりから世界の人に見てもらえるドラマが増え始め、今でも「韓ドラはいいドラマが多い」といった絶対的な信頼感で数多くのファンがいるようです。
いいドラマはアマゾンプライムやネットフリックスのようなサブスクで数十年閲覧され収益化されます。
BTSやBlack Pinkのように、欧米で通用・ファンを獲得するするミュージシャンが増えたのも言うまでもないでしょう。
映像や音楽はインターネットのブラウザ越しで場所関係なく見聞きできるので、現代の輸出産業としては最上級の好例です。
一方、北朝鮮と韓国はアジアの隣同士の国であるにも関わらず、国の豊かさで言えば前者は後者の1/15~1/20以下。
ココがポイント
朝鮮半島は1953年に北と南で分断され、最高指導者は金日成・金正日・金正恩といった世襲独裁体制で今日に至りました。
この世襲独裁体制について、国の在り方として絶対的に必須と考えられており、最高指導者への忠誠心・個人崇拝を人民に強いる独裁性を是とされています。
世襲独裁体制とは最高指導者という特定の立場を子孫が代々承継し、その特定のポジションの人物が「人民(国民)の経済活動を制限することを正しいとする仕組み」と言って過言でありません。
北朝鮮の経済についてはほぼ機能していません。人民の自由という自由は極限に縮小され、食料・燃料・日常の生活必需品といった生存に関わる物資すら欠乏。
これは収奪的経済の性質をなしており、特定の人物が富を獲得することができても、国民人民に富が分配されるような仕組みにはなっていないことを意味します。
ココがポイント
ほか上述したコンゴ共和国については、ベルギーから独立を果たした末、大臣補佐から大統領に就任したモブツセココがコンゴをさらなる混乱に陥れたことであまりに有名です。
当時鉱山会社の繁栄を背景に欧米諸国からの支援金や援助を受けている資金は秘密裏に隠し財産化され、モブツは各国に宮殿や豪邸を保有するようになりました。
「ザイール共和国の対外債務はモブツの個人資産とイコール」といった認識が当たり前になるほど、周知の事実として見られていたようです。
ザイール(旧コンゴ)は奴隷貿易から収奪的な国家権力者(モブツというアフリカ独裁者)によって国力をまるごとはぎとられ、果てしない長い長い間苦悩の道をたどることになりました。
つまり、コンゴは長い間人民に財産権や人権を提供せず、「コンゴ政府自身が人民にとって最大の脅威」だったわけです。
文化・地理
文化に関しては、「失敗から国の機能や制度を改善し、国の発展に繋げようとする意志があるかどうか」といった点も国の存続に大いに関わります。
とどのつまりこれは国の首謀者がそういった意思があるかどうかといったところになるのですが、これは上述のザイール共和国のモブツが典型例かもしれません。
地理的条件に関しては、「暑さが過酷な地域では伝染病が発生しやすく、死亡率を抑制しきれない」といった点が挙げられます。
また乾燥地帯では土地がやせて農作物が育たず、満足な栄養素を摂取できないため、人口増加が抑制的になります。
日本もどっこいどっこいではないのか
決してまともな国ばかりではなく、政府自身が国民の財産の自由を与えず収奪的であるパターンもあるわけですが、「決して日本はそんなパターンにはならないよね」では済まされないフェーズに至っていると危機感を募らせなければいけなくなりました。
ココに注意
上の事例ほどではありませんが、「日本も立派にソフトなゆがみのある国の形」を成しているといって過言でないからです。
2024年岸田総理大臣がガザ地区に○○ドルを支援金として送ったのは、能登半島沖の地震の後でした。能登半島の復興支援に回すとかそういった選択肢はなかったのか?と考えた方は少なくなかったのではないでしょうか。
岸田総理はアメリカ政府に言われてガザ地区への支援金を決定しているので、アメリカの言うなりになっているだけと揶揄されています