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【はじめに】なぜ日本企業にとってイギリスが不動産投資をする最強の国となりえるのか

2025年年初からアメリカドルに動揺が起こり歴史的な世界経済の転換点となりました。2026年現在為替相場は高市内閣誕生の積極財政出動によって変動し続けていますが、その中でイギリスポンドは「外貨準備の主要通貨」としての確固たる地位があります。
有限な土地と建物の建て替えを強力に制限する法規制という要素が相まって住宅の供給不測が万年解消されていません。特権階級層による既得権保護の意向が強く、敢えて解消されないようになっています。
このイギリスの不動産市場事情の特殊性からイギリス不動産投資は極めて空室リスクが低く、上のグラフのとおり1900年から実に6.8万倍の不動産価格の上昇を遂げてきました。インフレによってポンドの価値が下落すると、イギリスでは長年不動産にお金を投じて資産防衛を行ってきたため、インフレ耐性が強固と知られています。
高騰が続く日本国内の不動産市場は「もうすでにバブルが弾けているのでは」などと言われたりしますが、イギリス不動産市場は独自の動きをしており、他では到底得られないメリットが望めます。
参入障壁の正体は難解さではなく「日本との逆転現象」
多くの日本企業が海外不動産投資をはじめている一方、「よくわからない・難しい」などといった印象を持つ場合もあるようです。
しかし端的に「日本の不動産の商習慣や制度・ルール」が以下の点でイギリスと異なると言うだけの話で、1年をとおして慣れて行けば翌年からはそれが企業の習慣になります。
| 日本 | イギリス | |
| 土地と建物 | 契約書や納付書にそれぞれ明記される | 土地と建物の区別がない |
| 税務スケジュール | 申告書を提出して納税 | 納税が先で後から確定申告 |
| 減価償却 | 構造で一律に決まる | 設備と建物を分ける |
この日英の違いについて難しそうなどといってしまえば、イギリスほど透明性高い不動産市場はないという節税の好機を逃すのと同じ。端的に手続きの違いを前提にすれば、翌年の手続きは慣れで習慣となり、他の企業ができない透明性高い節税スキームをモノにでき、強力な参入障壁となります。
仕組化の恩恵
- 設備を加速償却:初年度から多額のキャッシュフローを創出
- 源泉税0%の利用:日英租税条約の運用により利益を削らずに日本へ還流
- 日本の税務当局への防衛線:世界中の税務当局が認めるRICS鑑定書を用意すればそれ以上の正当性の主張が不要
イギリスの確定申告の納税のスケジュール
- 納付期限: 年度終了より9ヶ月と1日内
- 申告の提出期限: 年度終了より365日以内
上の納付と確定申告書提出期限の3ケ月のタイムラグでは、確定申告書の最終的な数字を固めつつな納税額をいかに合法的に削るかを固める期間でもあります。
「めんどくさい」の先にこそ、真の透明性高き節税が眠っています。イギリス不動産は選ばれた企業だけがそのメリットを享受できる戦略的資産運用です。この仕組みを自社に取り入れることは財務的優位性をもたらし、財務担当者の評価が爆上がりする要因ともなります。仕組化をプロの知見で乗り越えたら、その先はルーティンワークです。
【評価のズレ】建物価格の概念がない国で、いかに減価償却を最大化するか
日本の不動産投資に慣れた財務担当者が、イギリス物件の売買契約書を初めて見ればある違和感を覚えます。土地と建物の内訳金額がどこにも書いていないという事実です。
日本では契約書に内訳がなくても「固定資産税の納税通知書」を見れば、市町村が決めた按分比率が載っています。財務担当者はその数字を機械的に会計ソフトに入力するだけで済みました。
しかし英国には日本のような「一律の固定資産税評価」という概念が存在しません。もしこの根拠がない状態で、しかも確定申告の直前で切羽詰まっているタイミングで適当に建物比率を決めて申告すれば、数年後の税務調査で根拠なき恣意的な計上として否認されるリスクが高まってしまうだけです。
イギリスでは第三者機関であるRICS鑑定士のレポートが最も権威性のある事実として扱われます。土地と建物の按分にとどまらず以下のように建物の内部をさらに詳細に分解、購入直後のキャッシュフローに数百万円の差が出ることも見込めるのです。
- SBA (Structures and Buildings Allowance):建物の構造部分は3%/念の定額法による償却。
- P&M (Plant and Machinery):電気・冷暖房空調・給排水などの設備については18%程度のスピーディー償却。
日本の税務では納付書ベースの土地建物割合から派生する受動的な税務をすれば完了します。RICSによる鑑定(REDBOOK)は有利な数字を合法的に生み出し、世界の税務当局が認める節税のデータとして活用できます。
【ガバナンスのズレ】合算課税CFC税制を回避から完全防衛へ
イギリスの最新の法人税では利益水準によって19%(£5万未満)と25%(£25万未満)の二段構成の税率になり、間の利益については限界税率により19%〜25%の間で段階的に上昇となりました。
利益£5万以下で税率19%が適用されると日本の合算課税(20%の壁)の地雷を踏んでしまうリスクはそれなりにあったのですが、「イギリスで実体のある事業がある」と証明できれば合算課税の適用除外を受けることはできます。
- 意思決定の記録:現地法人の取締役会による議事録。(日本法人の経営陣はオンラインで参加可能)
- RICS鑑定士による鑑定を受け、彼らと直接コミュニケーションしている連絡の記録。
- 納税の記録
【資金還流のズレ】日英租税条約第10条の「完全活用」
イギリス不動産投資で得られた利益を日本本社へ戻すとき、配当源泉税には注意を払っておきましょう。
日英租税条約で一定の条件( 配当を受け取る日本本社が英国法人の議決権を1割以上半年以上保有)に合致する法人の配当に対する源泉税は、ゼロ%に減免されるのですが、これは自動的に適用されるわけではありません。
イギリスの税務当局HMRCへ申請をすればゼロ%の配当源泉税は適用されます。源泉税を0%に抑えることは、単なる節税にとどまらず、節税で浮いたキャッシュを使ってどんな戦略を打てるかという事業の再投資効率の最大化の話になるのです。
2026年は円安・ポンド高の局面。ここで日本へ資金を還流させるタイミングは財務上の大きな利益を生み出しますし、逆に自動適用と勘違いしたことをきっかけにタイミングを逃せば本来得られるはずだった利益を失いことにもなりかねません。
【財務担当者への有料版コンテンツも】仕組み化のための慣れは「1度目」を通り過ぎれば十分
「なんか難しそう…とても経営陣に上申できない」と思われた財務担当者もいらっしゃるかもしれませんが、一度フォーマットを作れば、翌年以降はルーチンワークになりますので心配は不要です。
イギリス不動産程透明性高い不動産取引は他で望めませんし、なにより高額納税企業しかイギリス不動産は活用できない物件です。逆にこのスキームを活用できる財務担当者だったら会社からさらに評価が上がることは間違いないでしょう。
こちらのイギリス不動産についての2026年有料版デジタルブックのリリースを予定しております。ハワイ・フィリピン版もおかげさまで好評でしたが、イギリス不動産版はさらに上を行く力作になる予定です。