CRS非加盟国の銀行口座を持つメリット・手続き方法も

海外銀行の秘匿性がまかり通る先はCRS非加盟国と呼ばれ、国外にお金を逃がしたい一定層に大変重宝がられています。

ここでは「銀行口座のCRSとは何か」「CRS非加盟国とは?その海外銀行口座を持つメリットは?」「 渡航不要・住所なしでもCRS非加盟国で口座開設」「こんなCRS非加盟国銀行口座は注意」「 CRS非加盟国で銀行口座開設をするステップ」といったトピックをお伝えしてます。ご参考ください。

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CRS非加盟国の銀行口座を持つってどういうこと?

この先の日本を見据えて海外に銀行口座を持つ人も大変増えています。

CRSという金融界特有の言葉を知っている方も少なくないのですが、実情はあまりよく知られていないようです。まずは解説をご参考ください。

銀行口座のCRSって何?

CRS(common reporting standard・共通報告基準)とは、外国にある非居住者の銀行口座情報がその居住国税務当局に自動開示される制度のことを言います。

国税庁による2024年のCRS加盟国一覧

例えば「香港やモナコなどCRSに加盟している国の銀行口座を持っている日本人の口座情報は、日本の国税庁に自動的に開示される」ことになります。

以下にあるように、「資産家の資産の捕捉(捕まえる)」がこの制度CRSの明確な目的です。

CRSによる情報自動取得は富裕層の逃税防止策

CRSによる情報自動取得は富裕層の逃税防止策 出典:tabisland.ne.jp

ごまかしてもいいことはありません。制度や法に則って飽くまで適法なやりかたで海外口座を利用すればいいだけでもあります。

ココに注意

かつて香港モナコをはじめとしたタクスヘブンとして有名な国の銀行口座では秘匿性が通用していた時代がありましたが今は通用意しません。CRSに加盟している国の銀行口座である限り「日本の銀行に預けているのと実質ほぼ何も変わらない扱い」を受けます。

ちなみに、CRSの加盟国である限りその国で開設したプライベートバンクも情報が開示されます。プライべートバンクであろうとCRSに対して秘匿性の特権があるわけではないのです。

CRSが制定されたきかっかけ

2001年の同時多発テロ、そして2008年に起きた「行員が脱税を手助けしたUBS事件」などがきっかけとなり、テロ組織の資金送金や脱税ほう助の可能性を根絶、犯罪を防止するようになりました。

海外銀行口座情報が開示される理由

OECD(経済開発協力機構)が、非居住者の外国銀行口座を特定する手法や、開示対象となる情報情報について共通したわく組をつくり、税務当局どうしで効率的に情報交換をして犯罪や脱税を防ぐことを理由にCRSを制定したと言います。

CRSの具体的制度内容

  • CRS加盟国税務当局同士は、非居住者が持つ外国の金融機関の口座情報について年に1度たがい提供し合う。
  • 情報開示対象となる金融機関は銀行・生命保険会社や証券会社や信託投資企業などの契約
  • 情報開示の対象となるのは、口座名義・その住所、残高・利子配当金の年総額・納税者識別番号

CRS非加盟国とは? その海外銀行口座を持つメリットって何?

アメリカはCRSに加盟してもいませんし(CRS非加盟)、今後もCRSに加盟しない可能性がほぼ確定していると言われています。

CRSの発起人がアメリカで、当初から世界中のお金をアメリカに集める目的で創設しているからです。後述のFATCAと併せてみると、アメリカがいかに制度でその目的を強固に固めようとしているかがわかります。

CRS非加盟国の銀行口座のメリット

アメリカについては今後もCRSに加盟する予定が極限に低いため、将来的にもっとも秘匿性を有効活用できると言えるでしょう。

上述のとおりCRSは106ケ国が加盟しており、現在加盟していなくても予定する国がほとんどです。

いずれCRSへ加盟を予定している国に銀行口座を持っていると、過去の利子配当について遡って課税されますですので、注意しなければなりません。

渡航しなくても・その土地に居住していなくてもCRS非加盟国銀行口座が開設できる場合もある

海外銀行口座ですので、渡航や現地での住所の有無を心配される方もいらっしゃるのですが、いずれも不要な銀行があります。

渡航不要オンライン手続きで完了・現地住所不要のCRS非加盟国海外銀行口座

2000年半ばころまでは、海外旅行のついでに現地で銀行口座を開設できていたケースもありました。現在はワーキングホリデーや留学滞在証明書のような現地住所が必須とするケースがほとんどとなっています。

上の銀行の場合は渡航が不要でオンライン手続きで完了する・現地住所が不要であり、しかもCRS非加盟国の海外銀行ですので、とても注目度が高まっています。ご参考ください。

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こんなCRS非加盟国の銀行口座は注意!!!

国税庁が公表した2024年版CRS加盟国

2024年現在CRS非加盟国はもちろんアメリカ以外にもございます。

以下CRS非加盟国をピックアップしてみると、主にアフリカに多く分布しているようです。

CRS「非」加盟国一覧

アフリカ エジプト・コンゴ・スーダン・チャド・ニジェール・アルジェリア・リビア・チュニジア・ギニア・マリ・エチオピア・ソマリア・アンゴラ・ザンビア・ガボン・モザンピーク・ジンバブエ・ナミビア・ボツワナ
アジア ベトナム・カンボジア・ラオス・ミャンマー・ブータン・ネパール・スリランカ
他ユーラシア チベット・キルギス・タジキスタン・ウズベキスタン・トルクメ二スタン・モンゴル
中東 イラン・イラク・シリア・イエメン
ヨーロッパ
南米 ベネズエラ・ガテマラ・ニカラグア・ボリビア・パラグアイ

下の赤色で示した国がCRS「非」加盟国です。

:CRS「非」加盟国

アジア諸国におけるCRS非加盟国

アジア諸国におけるCRS非加盟国※弊社作成

近日中CRS加盟予定国

ジョージア・ルワンダ

CRS非加盟国の秘匿性が通ると言っても、内戦が多い中東の国に銀行口座を開設するのはリスクがあまりに高いでしょう。

注意

カンボジアもCRS非加盟国として知られています。上述のとおりカンボジアがCRSに加盟すれば過去に遡って課税されますし、法治国家になってから数十年しか経過していない国の銀行口座に資産を預けて果たして心から安心できるかと言えば、不安がゼロになるとは言えなさそうです。

また、口座開設にあたり言語の壁も軽視できません。

ココがポイント

こうした意味でCRS非加盟国の銀行口座の開設先として、アメリカの諸事情や厳格な法治国家である点を考えてみれば、アメリカは考えうる選択の中で最善と言えるのではないでしょうか。

資産運用資産形成は、行き当たりばったりの一時の流行だけで行うものではありません。

長い時間をかけて増やしていく視点が資産形成でとても大切になりますので、資産の預け先の国(銀行のライセンス地)は厳選して当然でもありました。経済的安定性や国としての成熟度(司法・政治・行政)など見るべき点は事欠きません。

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CRS非加盟国での銀行口座開設をするステップ

CRS非加盟国の銀行口座を開設するステップは以下のとおりです。

step
1


フォームにて必要事項を記入いただきます。ご都合のよいお日にちからご相談の日程調整を行わせていただきます。

step
2


東京駅付近のカフェにて実績が高い代表FPが直接ご相談を承ります。どんなささいな不安もお話しください。

 

step
3


対面やオンライン通話などでのご説明のあと、後日御納得された上で一つ一つオンライン手続きのお日にちをご案内をさせていただきます。

step
4


海外銀行オンライン手続き画面にてパスポートなど身分証明書をアップロード、氏名など必要事項を入力します。

step
5

1ケ月ほど経過するとemailに審査完了の通知が届きます。そののち普通預金に連動するデビットカードが送付されてきます。。

step
6

スマホアプリで日常的に海外銀行口座状況をチェックしたり、コンビニATMから米ドル預金より日本円で現金出金ができます。

なお、こちらでご案内しておりますCRS非加盟国アメリカ海外銀行口座開設には2000ドル(為替相場適用)の口座開設サポート費用が必要です。

ココがおすすめ

渡航の時間が不要になること・現地の住所を取ったりワーキングホリデーや留学での滞在証明書を取得する手間からすると、タイパコスパとも飛躍的に向上・銀行口座開設の効率性は増します。

渡航不要オンライン手続きで完了・現地住所不要のCRS非加盟国海外銀行口座


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  • この記事を書いた人

LCFPO

公認会計士事務所での決算業務実務経験を経て、FPとして受けた相談件数は18000名以上。契約の継続率・販売力・商品の品質に関するインターナショナルクオリティアワードを受賞。ほか受賞歴や業界内の取材受注多。現職は資産形成・不動産投資案件やインフラ契約のご相談を承るオフィスの代表FP、事業家。くわしくは「about」よりどうぞ。